欧州ローカル列車のブログ

欧州ローカル列車の旅 のブログ編です。 ヨーロッパ各地を鉄道で旅行した時の様子を、1枚の写真と簡単な解説とでご紹介しています。

ケンプテン・ハウプトバンホフ Kempten Hbf (ドイツ)

ドイツ南部、オーストリア国境に近い内陸の古都、ケンプテンの中心駅です。ドイツは今も客車列車が主流と言ってもいい鉄道大国で、全土に渡り、こういった赤い機関車と客車の列車が幅広く活躍しています。日本の旧型客車のような古い味わいはなく、今の時代を走るモダンな鉄道車輌です。それでも乗るたびに、客車列車なんだという感慨はあります。これは客車が風前の灯火の日本人ならではの感想であって、ドイツ人の多くにとっては、これが普通の鉄道であって、さらに言えば、電車か気動車かもいちいち意識しないで乗っていることでしょう。

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駅名標は、Kempten (Allgau) Hbf という括弧付です。ドイツにケンプテンという駅が他にもあるからです。日本は同じ名前が2つある場合に、旧国名をつけて区別しています。それがほとんど漢字2文字で済むので、駅名が長くなりすぎず、このあたりは日本語の優れた面だと思うのですが、最近は旧国名をはずしたり、カタカナの長い駅名が増えたりと、良き伝統が失われています。ドイツのこの括弧書きは、それに比べると味わいはないのですが、それでも自分がドイツのどういう地方にいるのか、認識するきっかけにはなります。

(撮影:2011年12月)