欧州ローカル列車のブログ

欧州ローカル列車の旅 のブログ編です。 ヨーロッパ各地を鉄道で旅行した時の様子を、1枚の写真と簡単な解説とでご紹介しています。

2012-01-01から1年間の記事一覧

カリアティ Cariati (イタリア)

カリアティは、イタリアの半島最南部を占めるカラブリア州の、長靴のつま先の北側、タラント湾に沿った小さな町です。昔から南北格差が言われ続けているイタリアですが、北イタリアに比べると素朴で物価も安く、実は隠れたリゾート地としても知られているよ…

フェラグド・パルシャル Ferragudo-Parchal (ポルトガル)

ポルトガル南西の都市ラゴスへ向かう、ローカル線の途中駅です。この地域一帯は、かつては鄙びた漁師町だったようです。しかし温暖な海沿いで、西ヨーロッパの中では地価や物価が安いので、近年はリゾート開発が盛んらしいです。この駅周辺にもリゾートマン…

エルストフェルト Erstfeld (スイス)

欧州の分水嶺、ゴッタルド峠の北側にある駅、エルストフェルトです。現在、新しい長大トンネルを掘削中で、完成すれば、チューリッヒ~ミラノ間の所要時間が1時間も短縮されます。その後は5つのループ線を含む雄大な山越えルートを走る優等列車は、全て新線…

ボイコヴィチェ Bojkovice (チェコ)

ボイコヴィチェは、チェコ南東部、スロヴァキアとの国境近くにある人口5千人足らずの小さな町です。中世末期にハンガリー軍の侵略を受けた歴史があります。このあたりの鉄道は、19世紀に開通した歴史ある路線ですが、旧態依然としており、今は短い編成の客車…

ネンデルン Nendeln (リヒテンシュタイン)

スイスのブッフス(Buchs)と、オーストリアのフェルトキルヒ(Feldkirch)を結ぶ19キロの区間のうち、途中の約半分は、欧州きっての小国、リヒテンシュタインを通ります。リヒテンシュタイン国内には駅が4つありましたが、うち1つは最近、列車が1本も停まら…

イヴト Yvetot (フランス)

フランス北部、ノルマンディー地方の幹線上の駅です。パリからノルマンディー西部の港町、ル・アーブル(Le Havre)までの路線の途中駅であり、インターシティーも停車します。街は小ぢんまりとしており、ステンドグラスで有名な教会があったりするものの、…

ポルボー Portbou (スペイン)

スペインとフランスの国境駅、ポルボーです。この国境地帯はピレネー山脈が海に落ちる険しい地形で、駅も狭隘な高台に設けられています。隣駅フランスのセルベール(Cerbère)との間はほとんどがトンネルで、数分で到着しますが、車だと曲がりくねった峠道を…

メルツィヒ Merzig (ドイツ)

ザール川に沿った小さな町、メルツィヒ。日曜の朝、まだ町はひっそりと静まり返っており、ザール川から湧き立つ朝霧が町を幻想的に包んでいました。 しかし駅だけは別世界のように大勢の人で賑わっていました。若い人が多く、列車でどこかへ出かけるようです…

レチェ・ブレッド Lesce-Bled (スロヴェニア)

スロヴェニアの観光地として有名なブレッド湖。その一番の最寄り駅はローカル線のブレッド・イェゼロ(Bled Jezero)駅ですが、もう一つのアクセス駅として、オーストリアとリュブリアーナを結ぶ幹線上に、ここレチェ・ブレッド駅があります。ここからブレッ…

モンテ・エストリル Monte Estoril (ポルトガル)

リスボンから西へ、欧州大陸最西端駅カスカイス(Cascais)へ行く路線は、ポルトガル国鉄の運営ですが、他の路線とつながっておらず、この間だけを行ったり来たりする近郊私鉄のような雰囲気です。本数も結構あって、リスボンの都市圏輸送の一環を担っていま…

ブレッサノーネ Bressanone (イタリア)

イタリア北部、トレンチーノ地方の中心的な町の一つが、ブレッサノーネです。ドイツ語名は、ブリクセン(Brixen)です。オーストリアの国境に近く、イタリアの中でもドイツ語がかなり話されている地域です。そのため、この地方の駅は、各駅とも2ヶ国語表示に…

ベトゥース・イ・コイド Betws y Coed (イギリス)

ウェールズのローカル支線にある駅です。小ぢんまりとした観光地になっているようです。ウェールズは、スコットランドと比べても地味で話題になりにくい地方ですが、それだけに独特の雰囲気があり、特に田舎にいくほど強い感じがします。地名もウェールズ語…

アイゲルスホーフェン・マルクト Eygelshoven Markt (オランダ)

オランダ南東部、隣がドイツという国境駅です。れっきとしたオランダ国鉄の駅には違いないのですが、このあたりの駅には、オランダ国鉄とドイツ国鉄の両方の自動券売機が置いてあります。行き先によって買える範囲や割引切符の種類が違うからでしょう。 駅自…

ブリーク Brig (スイス)

シンプロン・トンネル北側の鉄道の要衝、ブリーク駅 です。スイス国鉄の駅前に、もう一つ、私鉄の駅があります。マッターホルン・ゴッタルド鉄道の駅です。この私鉄は、狭軌の山岳鉄道です。 スイスの狭軌は、狭いと言っても、レール幅は1000ミリメートルあ…

ブーチューセントラースロー Búcsúszentlászló (ハンガリー)

ハンガリーでは亜幹線クラスなのでしょうか。パッとしないどんよりとした天候の中、これといった見所もないローカルな汽車旅の途中です。単線区間の小駅、ブーチューセントラースローで、上下列車が行き違います。日本でも二昔ぐらい前まで、こういった単線…

キャリック・オン・シャノン Carrick-on-Shannon (アイルランド)

アイルランド北西部にある小さな町の駅です。かつては複線で交換駅だったけれど、単線化されてしまい、跨線橋も必要なくなり閉鎖され、反対ホームは使われなくなっている、という、日本でもあちこちに見られるローカル線の典型的な駅です。しかし駅員はいて…

トレンチン Trenčín (スロヴァキア)

チェコ国境に近いスロヴァキアの中都市、トレンチンは、駅の近くの岩山にお城があって、観光地としても賑わっています。首都ブラチスラバ(Bratislava)へ向かう幹線の途中駅ということもあり、それなりの利用者がいて活気のある駅です。 ホームで安全を監視…

ペパンステ Pepinster (ベルギー)

ベルギー西部にある中規模の駅です。本線は、リエージュ(Liège)とドイツのアーヘン(Aachen)を結ぶ幹線で、かつては多数の通過列車がありましたが、タリス用の高速新線ができてから、日本でいう並行在来線のようになり、ローカル列車が中心になりました。…

ルステナウ Lustenau (オーストリア)

ルステナウはオーストリアの西の端っこにある町です。結構大きな町ですが、駅は北西のはずれにあって、駅を出るとすぐ国境でスイスに入ってしまいます。ルステナウの人は、住んでいる場所と目的地によっては、この駅を使わず、徒歩で橋を渡ってスイスの駅を…

アパック Apach (フランス)

フランス北東部のはずれのモーゼル川沿いにあるこの駅では、短編成の電車が平日4往復、休日2往復、折り返していきます。広い構内を持つ国境駅です。かつては貨物列車が通関のために滞留して大忙しの駅だったのでしょう。今も駅の先に貨車がある程度停まって…

コプリヴニツァ Koprivnica (クロアチア)

ザグレブから北東へ88キロ、ハンガリー方面とオシエク(Osijek)方面が分岐する、クロアチア北部の人口3万の町、コプリヴニツァにある駅です。折り返しとなる始発のヴァラジュディン(Varaždin)行きローカル列車が入線してきました。 独立紛争から20年、治…

モールスミュール Maulusmuhle (ルクセンブルク)

ルクセンブルク最北端駅の次の駅で、同国内有数の閑散駅の一つです。ベルギーへ直通する列車は通過するので、列車本数は2時間に1本です。単線の無人駅で、駅舎もありません。駅周辺は人家が多少ありますが、森閑としたところです。 冬の朝でしたが、乗ろうと…

トゥイ Tui (スペイン)

スペイン北西部のガリシア州にある駅です。隣の駅がポルトガルという国境駅です。ヴィーゴ(Vigo)からここまでの折り返し区間列車がある他、国境を越えてポルトガルのポルト(Porto)までの国際列車が朝夕1本ずつ、一日2往復あります。停車中の列車は夕方の…

イェレニア・グーラ Jelenia Góra (ポーランド)

ポーランドのチェコ国境近くにある町、イェレニア・グーラです。中心駅で、この駅が始発・終着の列車も多い、一応の主要駅です。駅舎はリニューアルされていますが、全体としては相当に古く痛んだ印象があり、地下道は雨漏りがひどいです。 昔ながらのコンパ…

バート・ヘニンゲン Bad Hönningen (ドイツ)

バート・ヘニンゲン駅です。ボンとコブレンツのちょうど中間、ライン川沿いの右岸にある小さな町です。駅付近は観光地のような雰囲気もあり、ホテルもありますが、駅裏には工場があって煙を吐いています。ケルンやボンなどの都市圏にも近いので、それほど田…

タンヴァルト Tanvald (チェコ)

チェコ北部にあるタンヴァルトは、チェコで人口6位の商工業都市、リベレツ(Liberec)から27キロほど東にある、山あいの町です。平野と山地の境目に立地しています。冬は雪に覆われています。Tanwald とも綴るようです。ここからさらに山へ入るとスキー場が…