欧州ローカル列車のブログ

欧州ローカル列車の旅 のブログ編です。 ヨーロッパ各地を鉄道で旅行した時の様子を、1枚の写真と簡単な解説とでご紹介しています。

セトゥーバル Setubal (ポルトガル)

セトゥーバルは、リスボンの南、約40キロに位置する都市です。リスボンからの鉄道の便も良好で、多くの列車がここを終着としています。セトゥーバルから先へも線路は伸びていますが、幹線ルートではないため、ずっと本数が減ります。駅は歴史は古いはずですが、最近改装されたのか、モダンな都市近郊駅の雰囲気です。この駅止まりの列車が着くと、一瞬賑わいますが、降りた客が出て行ってしまうとすぐに、ホームはひっそりと静まり返ります。

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歴史的な見どころもある町ですが、さほど観光客が来るような所ではありません。港湾都市でもあり、かつては漁業基地として重要で、その後工業都市として発展し、経済危機の今を迎えている、そんなありさまが、駅付近を歩くだけで何となく伝わってきました。モダンな新築ビルの隣に、いかにもメンテナンスが追い付いていない古びた高層アパート、明らかに失業者っぽいぶらぶらしている人々、その中でたくましく商売を続ける中国人、という、ポルトガルの今の素顔をある意味でどこよりも感じることができました。

(撮影:2012年4月)