欧州ローカル列車のブログ

欧州ローカル列車の旅 のブログ編です。 ヨーロッパ各地を鉄道で旅行した時の様子を、1枚の写真と簡単な解説とでご紹介しています。

リスボン・サンタ・アポローニャ Lisboa-Santa Apolonia (ポルトガル)

ポルトガルの首都リスボンにいくつかあるターミナル駅の中で、一番古い老舗の駅です。ポルトガル北部のコインブラ、ポルト方面へ向かう長距離列車はここが始発駅です。東京で言えば上野みたいな駅でしょうか。

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それにしても、先進国の首都の都心に近いターミナルで、これほどうらぶれた所はあるでしょうか。そんな風情が満点の、たまらない頭端式のターミナル駅です。地下鉄こそ接続しているものの、短距離の通勤型電車があまり入らない駅なのです。しかも北にオリエンテ駅ができてから、始発のここから乗る人が減ったようで、駅構内はガランとしています。例えて言えば、新幹線開通以前の上野駅が長距離列車だけで山手線などがない状態、だから北へ行く人も赤羽や大宮から乗る人の方が多い。そんな感じになっています。しかも駅周辺も古びた住居が多く、窓から洗濯物を干す竿が出ていて、老婆が窓からじっと道行く人を見つめている。そんな、20世紀から時が止まったままのような一帯です。

(撮影:2012年4月)