欧州ローカル列車のブログ

欧州ローカル列車の旅 のブログ編です。 ヨーロッパ各地を鉄道で旅行した時の様子を、1枚の写真と簡単な解説とでご紹介しています。

ニッテル Nittel (ドイツ)

まだ春も浅い平日の昼下がり、ペルル(Perl)発トリアー(Trier)行きの普通列車に乗りました。3輌編成で、後ろに機関車が付いた客車列車です。この区間はモーゼル川の右岸をほぼ川に沿って走ります。両岸はモーゼル・ワインとして知られる良質な白ワインの産地として名高く、モーゼル川と葡萄畑と、点在する豊かそうな小邑の3点セットが絵になる風景が広がっています。そこへ、機関車も客車も赤い、ドイツ国鉄DBの汽車が通るのも、これまたなかなか絵になります。

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列車はガラガラでした。生真面目そうな、いかにもドイツ人という風貌の中年の車掌さんは、駅ごとにホームに降りて、時計を見て発車合図を出します。そして発車後は車内を回って乗ってきた客の切符を確認します。このニッテルという川沿いの景色が素敵な駅では、乗降客は一人もありませんでした。対岸はルクセンブルクです。

(撮影:2011年3月)