欧州ローカル列車のブログ

欧州ローカル列車の旅 のブログ編です。 ヨーロッパ各地を鉄道で旅行した時の様子を、1枚の写真と簡単な解説とでご紹介しています。

フォルバック Forbach (フランス)

フランス北東部にある、ドイツとの国境駅です。パリとフランクフルトを結ぶTGVとICEが通り、何本かは停車します。それに対して普通列車は短編成です。ここでドイツとフランスの車輌を乗り換えることが多いですが、直通列車もあります。しかし乗客は少なく、いくらシェンゲン協定で国境を開放して自由通行を認めても、やはり国境を越える近隣の日常流動は小さいのだろうか、と思ってしまいます。

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ヨーロッパの国境駅の多くに共通していますが、かつては国境審査や税関検査があったため、町の規模の割に大きな駅が多く、そして貨物の税関検査のため、沢山の側線があります。その多くが使われなくなって線路が錆びている、という光景も、各地共通です。こういった国境の街には、かつて大勢入国管理や税関の職員が働き、生活していたわけで、その人達の落とすお金で地元経済が潤っていた面もあるでしょう。そのため、そこはかとない栄枯盛衰を感じます。これがあと10年20年すると、貨物側線の跡地も再開発されてしまい、鉄道用地ではなくなるのかもしれません。

(撮影:2012年9月)