欧州ローカル列車のブログ

欧州ローカル列車の旅 のブログ編です。 ヨーロッパ各地を鉄道で旅行した時の様子を、1枚の写真と簡単な解説とでご紹介しています。

アパック Apach (フランス)

フランス北東部のはずれのモーゼル川沿いにあるこの駅では、短編成の電車が平日4往復、休日2往復、折り返していきます。広い構内を持つ国境駅です。かつては貨物列車が通関のために滞留して大忙しの駅だったのでしょう。今も駅の先に貨車がある程度停まっています。ここから先、線路はドイツに入り、ドイツに入った最初の駅ペルル(Perl)からは、ドイツ国鉄がそれなりに列車を走らせています。その対岸は欧州の協定で一躍有名になった、ルクセンブルクのシェンゲン(Schengen)です。

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平日は国境区間は旅客列車は1本も走りませんが、不思議なことに、土日だけは2往復、フランスとドイツの国境を越える列車が走っています。その列車は快速運転で、ここアパックには停まりません。だから、この駅から鉄道でドイツへ行くことはできないのです。しかしペルルまでは僅か2キロほどです。ここで降りて、フランスからドイツ、さらにルクセンブルクへと、徒歩で30分もあれば、3つの国を渡り歩くことができます。実際、私はここからシェンゲンまで歩きました。

(撮影:2011年3月)